迷惑メールの受信確認について

WEBメールの機能としては仰せのような複数メールアドレスの迷惑メールを一括確認する方法はなかったと思うので、もしやるとすればメールソフト側で１つのメールソフトに複数メールアドレスを設定して確認する他ないかなと思います。

管理者として管理下のアドレス

の数や範囲にもよりますが、管理しているメールアドレスが「特定のドメイン名のすべてのメールアドレス」といった話であれば、以下のようにすれば、各メールアドレスに届いてスパムメールと判定されたメールを1か所で確認できるかもしれません。

かなりトリッキーな方法につき、うまく動作しない可能性や動作が変になってしまう可能性もありますし、うまくいかなくても公式にはサポートしてもらえないでしょうし、私自身もこの回答を作るにあたって動作テストをしていませんが、参考程度に…

■ example.com ドメインのすべてのメールアドレスを管理している場合

1.サーバーパネルの「メールアカウント設定」で、スパムメールを集約させる先として、任意のメールアドレスを作ります。
　例： spam-transfer@example.com など

2.サーバーパネルの「迷惑メールフィルタ設定」にアクセスし、「 example.com 」ドメインの設定について、検知時の処理を「受信箱へ配信する」に一時的に変更します（この後の「手順4」でもとに戻します）

3.サーバーパネルの「メールの振り分け」にアクセスし、「 example.com 」ドメインを選択したうえで、以下の条件で振り分け処理を作成します。
　▼振り分け条件、処理内容
　・条件1（キーワード）：[SPAM]
　・条件1（場所）：件名
　・条件1（一致）：内容を含む
　・処理方法（宛先）：その他の宛先（ spam-transfer@example.com ）
　・処理方法（配送方法）：コピー転送

4.サーバーパネルの「迷惑メールフィルタ設定」にアクセスし、「2.」で「受信箱へ配信する」に変更した設定を、「迷惑メールフォルダへ移動する」に戻します。

5.以上で設定は完了です。
　「 spam-transfer@example.com 」に、「example.com ドメインあてに送付された迷惑メール」がすべて転送されていて、一度に確認できると思います。
　※転送メールに対する様々な処理の関係から、「 spam-transfer@example.com 」側は「迷惑メールフォルダ」ではなく「受信箱」に迷惑メールが届いているかもしれません。

■設定のポイント、注意事項など

・「迷惑メールフィルタ設定」で設定した処理の内容と「メールの振り分け」機能で設定した内容は、実は同じ設定ファイルで管理されているようです。
・この「設定ファイル」は、「設定した順」に処理内容が追加され、「設定した順」に条件判定や処理が実行されるようです。
・そのため、「3.」で「スパムメールを特定のメールアドレスに転送させる処理」を先に追加し、後から「4.」の「迷惑メールフォルダへ移動させる処理」を追加すれば、迷惑メールと判断されたものについて、「特定のメールアドレスに対するコピー転送処理」→「各メールボックスの迷惑メールフォルダへの移動処理」が順に実行されます。
・メールの振り分けで「コピー転送」にすれば、「条件に合致したメールのコピーを転送先に転送しつつ、コピー元のメールはその後の条件判定や処理を実行する」ので、「転送元の迷惑メールフォルダへの移動処理」も実行されるはずです。「転送」にしてしまうと転送元のメールは消失してしまうのでご注意を。
・この設定をしたあとで「迷惑メールフィルタ設定」や「メールの振り分け」を変更すると、上述の設定ファイルの順序が入れ替わるかもしれません。設定順序に気を付ければ大丈夫だとは思いますが…。
・転送されるスパムメールが多すぎると、 https://www.xserver.ne.jp/manual/man_mail_spec.php にある「送受信制限」にひっかかってしまうかもしれません。