ありがとうございます、やはり「2.」がまだでしたか。
エックスサーバーはレジストラ事業はしていないため(10月にレジストラ事業が移管されてきて、それからは自社でレジストラもするようですが)、レジストラ(エックスサーバー側の上位組織や移管元側の上位組織であるJPRS)-レジストリ(.comの場合はベリサイン)間のやり取りについての知識があいまいだったのだと思われます。
とはいえ、そのレベルの専門的な知識を求めるのも酷だとは思いますが…。
すでに記載している手順をさらに詳しく書くと、以下のようになります。
とても厳密な流れでいうと、移管手続きが進んでいることが移管元に伝わるのは「2''.」のタイミングであり、「2.」のあとです。そのため、
Xサーバーが移管元に申請してないということなのでしょうか?
への回答としては、「はい」になります。
■補足版、.comドメインの移管の流れ
1.移管先(XServerドメイン)側でオースコードを入力し、移管を開始する
↓
2.移管先(XServerドメイン)側の上位組織(レジストラ)から認証メールが届く
【!】この時点ではまだ、レジストリに対しては、移管申請は出されていない(=移管元側にはこのドメイン名を移管しようとしていることが伝わっていない)
→認証作業をする
↓
(追加)2'.「2.」の認証作業が完了して初めて、移管先のレジストラからレジストリに対して、移管申請が出される
↓
(追加)2''.レジストリから移管元のレジストラ(今回の場合はJPRS)に、このドメイン名の移管申請が出されたことが伝わる。
↓
3.移管「元」側のレジストラ(JPRS)から、同様の認証メールが届く
→基本的には「5日間何もしないこと」で手続きが進むが、レジストラによっては、認証メールに記載されたURLから移管処理を早めることも可能かもしれない。
↓
4.移管が完了する
※一応補足すると、エックスサーバーに限らず、どこで.comドメインの移管申請をしても同じような流れになります。
というわけで、「2.」のメールが届くようになるためのアドバイスに移ります。
移管元より他のメールは届くのですが、移管承認確認のメールが届かないためどこに原因があるのか分かりません。
今回は正しくは、「移管先が送付する認証メールが届かない状態」です。
・移管承認確認のメール(上記の手順の「2.」に該当するメール)
→そのドメイン名のWhois情報のなかで、「登録者情報(Registrant Contact)」のメールアドレスに届きます。移管元の設定により、「移管先からは見えない状態」にすることも可能です。
上位組織がJPRSということであれば、JPRSが提供するWhois( https://whois.jprs.jp/ )でそのドメイン名を検索すると、現在登録されているメールアドレスやその状態(メールアドレスが非公開になっていないかなど)がわかります。
・移管元からの他のメール
→サーバー会社やドメインサービス(JPRSと契約している、エンドユーザー向けのサービスを提供している事業者)からの、「いろいろな契約」に関するメールだと思いますが、移管元であればプライバシー設定などにかかわらず連絡先は把握できるはずなので、「移管元からの他のメール」は問題なく届くと思います。
といった事情から、「移管承認確認のメールだけ届かない」といった可能性は否定できません。
■「移管承認確認のメールが届かない場合」に確認すること
・前提として、「 https://www.xdomain.ne.jp/manual/man_order_domain_transfer_other.php 」にある「移管前のチェックポイント」は確認してください。例えば「レジストラロック」が有効なままだと、「2.」のメールが送付される前に移管が失敗になったり、メールの認証が済んでも移管が失敗になったりするかもしれません(各条件を満たしていない場合にどの時点で移管失敗扱いになるかは、すみません把握していません)。
・「whois情報のメールアドレス(Registrant Email)」は、「JPRS WHOIS」でドメイン名を検索して確認してください。ここで「サーバー移管についてさんのメールアドレス」が記載されていれば、そのメールアドレスに認証メールは届いています。
→「サーバー移管についてさんのメールアドレス」が表示されている場合、そのメールアドレスを、スパムメールフォルダも含めて確認してみてください。レジストラからのメールはエックスサーバーからのメールとは異なる送付元になるため、セキュリティの設定などにより、迷惑メールとして判定されている場合があるかもしれません。
・移管元側の何らかの設定で、「Whois情報が非公開になっている場合」や、「移管元のサーバー事業者やドメイン管理会社の名義(サーバー移管についてさんのメールアドレスではないメールアドレス)」になっている場合があります。この場合、移管元側の設定画面などから、「Whoisの非公開設定」や「Whoisの公開代行設定」などのプライバシー関連の設定を解除する必要があります。
移管元にどのようなプライバシー関連の機能があるかや、どの画面からそれを解除するかなどは、移管先側では関知できないため、移管元に確認してみてください。
移管先の「エックスサーバーのレジストラ」が把握できるメールアドレスは「JPRS Whoisで検索結果に表示されるメールアドレス」です。移管元で非公開設定などにしている場合、移管先のエックスサーバー側のレジストラにて、Whoisで非公開にされている状態の、サーバー移管についてさんのメールアドレスを知るすべはありません(移管元が非公開にしている情報を移管先のエックスサーバー側から無理やり取得する方法はありません)。
その結果、「認証メールの送信先が不明な状態」になるため、このような場合には、サーバー移管についてさんがメールを受け取ることはできません。
・Whois情報のメールアドレスが「サーバー会社やドメイン会社のもので代理で公開されている場合(Whois公開代行)」、認証メールはサーバー会社またはドメイン会社のメールアドレスに送付されますが、「悪意をもった誰かによるドメインの奪取」との見分けがつかないことから、サーバー会社やドメイン会社がこのメールに対応してくれることはまずないはずです。
また、細かな条件までは把握してませんが、エックスサーバー側では、このような状態のメールアドレスには認証メールをそもそも送付しない場合があるようです。
いろいろと書きましたが、ありがちなケースとしては3番目の「Whois関連のプライバシー設定が有効になっている場合」でしょうか。
そのあたりをクリアにしたうえで再度移管申請をやり直し、メールボックスはスパムメールフォルダまで確認すれば、おそらく解決すると思います。